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助成金獲得講座 第5章 〜義務と権利〜

今まで、事前申請の準備から、代表例も挙げて解説してきました。
もう一度、ポイントである『共通の絶対要件』を思い出しましょう。

(1)事前準備(事前書類の提出)
(2)労働・社会保険の手続
(3)労働法定3帳簿等の整備
(4)税務帳簿の整備
(5)適正な労務管理

ここで、(2)を考えてください。

■よく、「保険料払うのはもったいない」、「負担になるので払いたくない」という社長さんがいます。
しかし、1人でも労働者がいれば、保険手続は法定義務なのです。払いたいかどうかの意志の問題ではなく、また仮に労働者が入りたくないと言ったとしても、この義務を果たさなければ、権利である助成金は一切もらえません。

■逆に言えば、義務を果たしたら権利を主張するべきです。
『保険』ですから、何かあったときにはもらうべきもの。その「何かあったらもらう」の1つが助成金というわけです。

■ちなみに、利益が出ている会社では、保険料を払えば税金が減ります。私は税理士ではなく社会保険労務士(行政書士でもありますが)ですので、税金を払うくらいなら、保険料を払うことを強くお勧めします。

■私の専門(得意ジャンル)は、「助成金」と「労使トラブル防止」です。
労使トラブルの観点から、保険絡みで1つ事例を紹介します。

ある医療品販売会社の従業員Aが、営業途中で営業車を運転中、事故に巻き込まれる。相手方とも命に別状はなかったが、Aはその後障害が残った。下半身が不自由になり、仕事はもちろん、1人では歩行もできない。結局、会社は、「本人の責任もある事故だから」という理由で、多少の見舞金を渡し、退職してもらった。

設立5年。従業員は事務2名、営業4名、他は社長と奥さんの計8名の会社。労働保険、社会保険とも未加入。A個人も国民年金滞納。(会社が払っていると思っていたので気にしていなかった)

その後、Aの奥さんが生活が苦しくなったため、役所回りをしたが、どこからも給付は無し。困った挙句、当事務所へ相談。「働けない状態なのですが、国から何か給付はもらえないでしょうか?」

○結論として
会社に対して、法定義務を遵守していたなら本来Aが国から給付されるべき額、プラスアルファを一生涯払わせることで合意させました。

額)
・一時金として600万円(240万円一括払い、残金は月々6万円×5年分割)
・月々16万円×一生涯(上記と足して、5年間は月々22万円)

本来支払う保険料の数10倍になりました。

どう思いますか?

■法定義務を果たすということは、権利を行使できるということと同時に、ヒトを大切にするということ。それが、助成金の絶対要件(5)の『適正な労務管理』にもつながっていきます。

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